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スポーツ医科学(バランスの良い食事)

鈴木 志保子(鹿屋体育大学)
 「バランスの良い食事」とはどんな食事をいうのでしょうか?食べた物をすべて栄養価計算することは不可能です。そこで、献立を立てるときにちょっとした配慮によって「バランスの良い食事」を実現できる方法を、食品を大きく5つに分類して説明します。
 摂取量については、性別、年齢、競技種目、消費エネルギー量、身体の大きさ、体質など、個人によって異なります。体重の増減や体調などから自分にとっての適量を見つけだすことが必要です。そのことをふまえた上で、献立を立てていきましょう。
1.たんぱく質源となる食品は@肉類(肉以外にもソーセージやハムなどの加工食品も含む)A魚類(お魚以外にもかまぼこやシーチキンなどの加工食品も含む)B豆・豆製品(納豆、豆腐など)C卵類D乳・乳製品の大きく5つに分類することができます。朝、昼、晩、それぞれに1食に、これらの分類から3つ以上選び、また、3食(1日)ですべての分類から食品が摂取できるようにします。
2.脂肪(油)は、体重減少を必要としていなければ、あまり気にする必要はありません。ただし、揚げ物を毎食食べるようなことは避けて下さい。体重減少が必要な場合は、調理に使う油や肉の脂身などは控え、食品中に自然に含まれている油を摂取するようにしましょう。(注意・・ベーコンなどは、肉類ではなく、油として考えた方がよい食品の一つです。)
3.炭水化物(ご飯、パン、うどん、そば)は主食です。エネルギー源の中で最も必要とされる栄養素ですので、毎食必ず食べましょう。体重のコントロールが必要なときには、食べる量を加減すると良いです。
4.野菜は、色の淡い野菜(キャベツ、キュウリなど)と色の濃い野菜(ほうれん草、にんじん、ピーマンなど)に分類されます。1日で食べる目安量として、色の淡い野菜は5種類以上で両手に1杯以上、色の濃い野菜は、3種類以上で片手に1杯以上がいいでしょう。また、毎食必ず、色の淡い野菜と色の濃い野菜の両方とも食べるようにします。
5.海草やきのこ類やこんにゃく類は1日それぞれ1種類以上は必ず食べましょう。また、消化されやすいように良くかんで食べて下さい。